カルシウム健康教室 1限目「カルシウムの働き」

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免疫の仕組みとカルシウム

人の体は、たえず外から侵入する細菌や異物と戦っていますが、その警察のような仕事をしているのが免疫の働きです。免疫とは、一度かかった病気なら二度目にかかってもうち勝つことができる不思議な生命の仕組みです。この免疫の働きにもカルシウムは重要な役割を果たしています。

人の体に外から細菌やウイルスが入ると、貧食細胞という細胞がこれを捕らえ、リンパ球から分化したプラズマ細胞がつくる抗体によって細菌・ウイルスを殺し、体の中に広がらないようにします。この貧食細胞やリンパ球のように免疫を受け持つ細胞が、外kからの細菌やウイルスの侵入を知るのもカルシウムの働きによるものです。細胞の外にある非常に大量のカルシウムの中から必要量が細胞の中に流れ込むことが引き金となり、細胞から細胞へ情報が伝えられ、免疫の機能が働くのです。同時に、細胞自身も色々な形に変わって、細菌やウイルスに対して最も効果的な防御態勢をとります

もしも食物から摂取するカルシウムが足りないと、これを補うために骨からカルシウムが出て返って体の中にあふれてしまいます。免疫をつかさどる細胞の中にも入り、細胞の内外のカルシウム濃度差を少なくしてしまうので、引き金としてのカルシウムの働きは弱くなってしまうのです。