カルシウム健康教室 1限目「カルシウムの働き」

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カルシウムは体の色々なところでなくてはならない栄養素です

カルシウムは体の色々なところでなくてはならない栄養素です

動脈硬化

コレステロールも動脈硬化の原因になりますが、その引き金となるのは実はコレステロールではなくカルシウムなのです。血液中のカルシウム値が低く、不足していると、副甲状腺ホルモンが分泌されて骨から大量のカルシウムが溶け出し、それが血管の壁にたまって動脈硬化の引き金になるのです。

糖尿病

膵臓の一部(ランゲルハンス島)の中のベータ細胞は、血糖値が高くなるとこれを感知してインスリンを分泌するという特殊な働きをもっています。そして、インスリンが必要な状態になっていることをベータ細胞に教える大切な役割を果たしているのがカルシウムなのです。カルシウムが信号を送ることによって、ベータ細胞は初めてインスリンを分泌する仕事を始めます。こうした「メッセンジャー」としてのカルシウムの作用が弱くなって、インスリンの必要量が満たされなくなり、血糖値が上がったままになると糖尿病になるのです。

 

脳の老化

認知症(痴呆症)の患者はほとんどカルシウム不足になっていて、1日の摂取量は300〜400rと所要量の半分程度という低い数値になっています。そこで、カルシウムを投与すると日常生活が支障なく送れる程度まで改善されるようになります。カルシウムが認知証の予防改善に効果があるのは、脳細胞の中へカルシウムが入り込むのを防ぐからです。

高血圧

カルシウムの不足は副甲状腺ホルモンの分泌を促しますが、こうなると「金庫のカギ」が開いたままの状態と同じで、骨からカルシウムがどんどん取り出されてしまい、体の中はカルシウムで溢れることになります。こうしたカルシウムが、血管の壁を作っている細胞の中に入ると、血管が縮み高血圧の原因になります。